モラルを捨てろ。あらゆる医者が感謝する治療薬を作り出せ『The Kindeman Remedy』

マスコットキャラクター的存在『パーシー』 シミュレーション
マスコットキャラクター的存在『パーシー』
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この記事には、ゲームの性質上倫理的に問題のある暴力的・性的な表現を含みます。苦手な方はブラウザバックをお願いします。

サト
サト

この記事は『サト』が執筆しています。どうぞゆっくりとご覧ください:)

受刑者で薬を作るマッドドクター

The Kindeman Remedyって?

タイトル:The Kindeman Remedy
ジャンル:シミュレーション
プラットフォーム:steam
開発元:Troglobytes Games
言語:日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語…全11言語
リリース日:2023年11月17日
価格:890円
クリア目安:8時間~10時間

リリース日当日。直前にリリースされていた他のゲームをプレイしていたら同ジャンルのゲームが好きな友人から一報が。

「あの…グロい人体実験のやつ…リリースされてたけどもうやった!?」

あまりにも情報が少なすぎる…。よくよく聞いたらそれがThe Kindeman Remedyのことだったようで、リリースの速報を聞いて慌てて購入してプレイしました。

サト
サト

The Kindeman Remedyは、私が好きなセクシーでグロい感じのゲームです。美しいシスターを助手に、人体実験を伴う治療薬の開発していきます。

このゲームは所謂クリッカー系シミュレーションゲームに属し、有名どころでいうと『Lobotomy Corporation』のような様々な要素を管理して進めていくものです。その性質上人によってはプレイが単調で退屈に感じる場面もままあります。

試行錯誤することでより適切に、より効率よく作業することに楽しさを感じるプレイヤーであればずっと遊んでいられると思います。

淫猥なシスターと共に研究室を管理

主人公はある治療法を世に出したものの、結果医学会から事実上の追放をされて最底辺の刑務所勤めをしているカール・キンダーマンという人物。そんな彼に唯一絶対の信頼を寄せているのが修道女のアンナです。博士とその助手…二人はそんな枠にはまらず恋人とも呼べる関係でもあり、度々研究室内で淫行に走ります。(とはいえ直接的な表現はあまりないのですが)

プレイ中はこの二人にタスクを割り振って研究室を管理していくのですが、カールは『薬品の製作と手術、死刑囚への薬品投与』、アンナは『医務室での囚人への薬品の投与』とそれぞれ出来ることが限られています。

薬品の受け渡しはリフトで出来ますが、1種類ずつしか渡せません。その為なくなりそうな薬品をすぐに渡すか、減るのを見越して先にリフトで上にあげておくという管理が必要となります。

また、このゲームでは夜間フェーズで人体実験をする為の遺体を必要とします。しかし毒を盛って殺害しすぎると名声は下がり施設のアップグレードがなかなか進まなくなってしまうので、医務室・点滴室で調整しながら遺体を工面する必要があります。

クスッと笑えてお茶目なバグ

もったいないことにスクリーンショットを用意できなかったのですが、リリースしたてということもあってか軽微なバグから致命的なバグが発生することがあります。

友人はday12で点滴室に二人の囚人が通路に並んだ時、操作キャラクターが動かなくなってしまうというバグに遭遇したようでday12のやり直しをしていました。

一方で私はオリヴァーとカールの二人が遺体を肩に担いだままたまたま移動地点が重なってしまった時にどちらも移動をしてくれなくなったり(体はビクンビクンしてた)、前日夜フェーズのタスクが半端に終わってしまったがために昼フェーズで遺体が空中に浮いたまま静止していたりしました。

サト
サト

ちなみに私のバグは軽微なもので、手帳を開いてみたり夜フェーズをスキップすることでどうにか脱出することができました。ヨカッタ!

ちなみに初回起動時音が出ないバグがあったのですが、そちらはPCを再起動することで直りました。このゲームのインストール時にUnreal Engine関連のソフトをインストールすることになるんですが、どうもその後本来なら再起動を促されるところがなぜか省かれてしまってそのまま開始したことが原因みたいです。

プレイヤーに成功体験を植え付けてしまうエンディング

名声を取り戻したキンダーマン博士
名声を取り戻したキンダーマン博士

なんやかんやと一次研究レポートと二次研究レポートをきちんと集めていっていた私。「このゲームいつ終わるんだ…?」と思いながら進めていたら唐突にエンディングを迎えました。ここに来るまでどれだけ遺体から反応物質をとっても拷問をかけても終わらなかったので報われた感が出てしまいました。

散々倫理観皆無の実験をしておきながらグッドエンドでちょっとにっこりしちゃうあたり没入しちゃってたかもしれない。

クリア後はエンドレスモードが開放されていました。アチーブメント目当てで周回することもあるかもしれない…?

要素十分。なのにちょっと物足りない…

真新しくない

そもそもこのゲームの前身ともいえる『Ravenous Devils』をプレイしていたら、真新しい体験というのはないようです。ストーリーやキャラクター設定はともかく、どこかで見たなあ…そんなゲームになってしまっているみたいですね。

操作感がイマイチ

個人的に操作感に関しては冒頭でも言った『Lobotomy Corporation』を想像していたので、なんとはなしに操作のしにくさを感じました。まあでも安いのでね…我慢できる程度の不満です。

プレイ中タスクの予約が全部で三つ指定できるようになっていますが、移動地点の予約もできればもっと快適にできるのになあとは思いました。また一気に見られる情報が2部屋分と少ないので、もう少し視界を広げてくれると嬉しいです。

退屈さを感じる単調さ

エンディングについての章でも述べた通り、ある程度進めるといつ終わるんだ?と思うくらい単調になってしまうところがあります。というのも決まったフェーズの中で『イレギュラー』が発生することはなく、決まった作業をしていれば問題なく進めてしまいます。

結果どうなるかというと無心で薬を補充して、投薬。合間で手術をするというルーティンが出来上がってしまい、なんの楽しみもなくそれをこなすだけになります。この作業感というのはプレイヤーにとってなかなか厄介なもので、『この作業は楽しくない』と考えることで一気にプレイする気力を失ってしまうというのはよく聞く話です。

このゲームにとっても同じことで…今はストーリーのインパクトから話題に上がるものの、このままアプデもなければ飽きられるのは時間の問題だと言えます。

グロ耐性があると見慣れたゴア表現

リリース前あるいはリリース当初からあらゆる記事で残虐で恐ろしいと表現される『The Kindeman Remedy』ですが、個人的にはそうかな?というのが素直な感想です。

というのも、私は今までそれなりの数のホラーゲームをプレイしてきたのもあってある程度グロ耐性がついています。正直な話ちょっと四肢がポロリしたり、血液が飛び散るゴアな表現がある程度ではあまりグロくはないなと。前身の作品のPVを見ていて期待が高まっていただけに、「その辺のホラーゲームとあまり変わらないな」と少しがっかりした次第です。

リアリティのあるゴア表現や残虐表現を期待してプレイしたら同じようにがっかりすると思います。グラフィックも綺麗で値段以上ではあるんですけれどね…。

低コストで楽しめるスナック感覚ホラー

不満に思った箇所はいくつかあれど、全体的には『この値段で楽しめるなら全然いいや』といった印象です。

グラフィックは綺麗でインディースでありがちな安っぽさというのはあまり感じませんし、ストーリー中キャラクターの印象は一貫していてきちんと作りこまれているように思います。操作はやや癖があるもののやること自体はシンプルで、自身の中でルーティンを組めるくらい慣れてきたらテキパキと進めていくことができるでしょう。

サト
サト

1つのフェーズ自体もさほど時間がかからないので、隙間時間にサクッとホラーゲームを遊びたい気分の時にはちょうどよいかもしれませんね:)

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